事業承継の悩みは借入過多。後継者が経営を引き継ぎを決意するには、重たすぎます。決算書を眺めると、財務改善の目途が立ちます。なぜ、誰もアドバイスしなかったのでしょうか?
連続赤字、債務超過に転落し税理士からは廃業を示唆される。後継者40代の将来のある企業、コロナ資金の元金返済が開始されるにあたり、財務改善と事業承継について相談をうけました。実態財務を評価し不良資産と簿外資産を処分することで、借入金を2分の1に圧縮、事業収支で借入金返済するスキームを提示。事業承継では、そのタイミングや退職金支払いと株式譲渡について、アドバイスし継続支援中。
<現状>
年商200百万円・借入金100百万円・赤字の企業です。以前、銀行から紹介されたコンサルが決算を見て2回目の訪問はなかったとのことでした。
税理士事務所からは、事業をやめた方が良いなどと言われる中、経営陣(一族経営)では口喧嘩が絶えない状況でした。なぜ、対応を教えてあげないのか不思議です。
私との接点は、知り合いの紹介なので、とりあえず話を聞くという程度でお会いしました。
不良資産が内在しているため、大きく損失を計上する可能性がある一方で、積み立てられているセーフティ共済と生命保険積立が簿外にあります。
<対応>
簿外の資産を確認し取り崩したうえで、「資金繰りの改善と債務圧縮を図ること」を、話しました。
もちろん、リスク管理が必要な生命保険は、先に保証を入れたうえで積立を取り崩し、利益分は不良資産で圧縮できます。
改善すれば、営業キャッシュフローで長期借入金の元金返済が可能です。
<結果>
上記の対応をスタートに、事業承継と財務を設計しながら今後の取り組みを検討することになりました。
事業承継は、急にできるものではありませんので、計画作りは必須です。